鑑定 : Fender JAPAN ストラトの謎を追う

#213

偶然にもまた 日本製 FENDER ストラト の話題。

会社の友人が突然ストラトを持ってきて、これはどういった素性のモノか?鑑定をという話となり。

一見してフェンジャパ時代のスタンダード・ストラトであろうと思ったのだが、ちょっとイメージと違う部分があり、本格的に調べることに。

引っかかったのはここ、トラスロッドがボディ側調整で、ヘッドに調整用穴がない?

ローズ指板でも、スタンダートは昔っからヘッドに黒いポッチがある印象だった。

シリアルは (Made in JAPAN)* の Oシリアル。 *後述

Fnederホームページでは1993~1994年製とあるが? 実に怪しい?

早速ばらす。

デイティング全くなく、手掛かりなし…

ちなみにその他の部分も写真を載せておく。

最安部品のオンパレードではあるが…

そこで思いだした。

2000年代から楽器屋に行くたびにFender Japanのカタログをもらっては、なぜか大事に保管していたのよ。2001年から2011年まで全部で7冊。

これが役に立ったね。

2001年のカタログにあったよ。

どうやらこいつらしい!

ローズでもヘッドにポッチがない(左の赤)。

ところが翌年2002年以降のカタログ(右のSB)では、ポッチあり。

ちなみに品番も2001年は ST-43J と「J」が入るんだけど、2002年以降はST-43に変わっている。

まあ、ほぼ一番安い43,000円のギターなので、あまり考えなく、在庫次第で組み立てて出荷しているのだろうけどね。

*シリアルからの推定1993~1994年は全く違うと思う。

そもそもネックエンドに Madi in JAPAN の併記なく、シリアル番号のみ。

ヘッドの表に Made in JAPAN の表示。(体系違うはず)

ちなみに音ですが、本体はよく乾いているのでしょう、生鳴りは結構大きかった。

スタンダードでもネックのジョイントもかっちりしていて木工は良い。

(フジゲンではないでしょうね)

あとサンバーストの黒が茶色っぽいのは悪くない風貌だな、と思った。

保管も良かったようで、磨きをかけたら見違えた。

 

ただ、いかんせんピックアップが…  しょぼすぎる…

 

フェンジャパにそれほど思い入れはないけど、十分に探偵気分を味わえたので楽しかったよ。

Rint Tak